Administratorのパスワード忘れ救済ツール(Password Renew)



WindowsのAdministratorなどローカルの管理者権限をもつユーザーアカウントのパスワードを忘れてしまった(覚えていない)場合、OSの再インストールしかないと思っていましたが、便利なツールがあるものです。

Password Renew

このツールを使えばWindows PE環境(別のOSを起動させた状態)から、既存OSのシステムフォルダ(デフォルトではC:\WINDOWS)にアクセスしてAdministratorなどのパスワードを任意のものに変更することができます。

主な機能

ローカルのユーザーアカウントのパスワード変更

(現在のパスワードは解析できません。新規のパスワードを付けるのみです。)

管理者権限をもつユーザーアカウントの新規作成

対象OS

Windows Vista, XP, 2000とかクライアントOS全般
Windows Server 2003, 2000 ServerとかサーバOS全般
もしかしたらWindows 98, 95とかはダメかもしれませんけど(検証してないので不明)。

Password Renewの使用準備

1.Pasword Renewをダウンロードして、解凍する。

2.Password Renewの実行に必要なPE Builderをインストールする。

3.PE Builderがそのままだと文字化けするので、文字化け解消のためjpn.infとIMEを追加する。

4.PE Builderを起動する。

5.CDドライブにOS(XP)のCDを入れて、「ソース」にそのドライブを指定する。
 OSのCDがない場合はインストールCDを持っていません。どうすればいいのでしょうか?を参照する。

6.「カスタム」にPassword Renewの解凍してできたフォルダを指定する。

7.メディア出力で「ISOイメージ作成」にして「ビルド」を押す。

8.作成されたISOイメージをCDに焼く。

Password Renewの使い方

1.焼いたCDでCDブートする。

2.PE Builderが起動したら左下のGOを押して「Run」を選択する。

3.名前欄に「X:\PasswdRenew.exe」と入力して「OK」ボタンを押す。

4.「Select a target」を押してOSのシステムフォルダ(デフォルトではC:\WINDOWS)を指定する。

5.「Renew existing user password」を押してパスワードを変更したいユーザーアカウントを選択し、任意のパスワードを入力する。

6.「Install」を押す。

7.PE BuilderをRestart(再起動)する。

8.OSを通常起動させて新しいパスワードでログオンできることを確かめる。


<参考画像>
Windows Password Renew Tool - The CD Forum


危険性

悪用された場合は、簡単には防げないハッキングツールになります。
Administraotrの名前を変えていたり無効にしていてもローカルの全ユーザーアカウントが表示されパスワードが変更できるため意味がありません。おまけに管理者権限をもつユーザーアカウントを追加することもできます。
OSのシステムフォルダの場所をデフォルトのC:\WINDOWS以外にしてもフォルダ構成がGUIで表示されるので、容易に変更先が調べられると思います。
防ぐためにはOSのシステムフォルダもしくはそれを含むドライブを暗号化しておく必要があると思います。