Adobe Reader 8の無人インストール


概要

Vistaではユーザーアカウント制御(UAC)というOS上の制限と
UACを無効にするとAdobe Reader 8がインストールできないというソフト側の問題のせいで
完全な形での無人インストールはできないが、最小限度の労力でAdobe Reader 8のインストールができるようにする。
BDD2007ではUACの問題でエラーになるのためインストールできない。

やり方

レジストリを変更してUACの制限を緩和(UAC自体は有効だが管理者権限への昇格時に確認画面を出さなくさせる)した後でAdobe Reader 8をインストールする。
インストール後にはレジストリをデフォルトに戻す。
これをバッチファイルにして簡単に実行できるようにする。


1.Adobe Reader8のフルバージョンをダウンロードする。
※ここでは保存先を[ D:\ ]とする。


2.メモ帳などテキストエディタを開いて以下の文字列を貼り付ける。
※reg ・・・から /d 0 まではブログでは複数行に見えるかもしれないが、実際には1行なので貼り付けるときは改行しないで1行にすること。

rem UACの設定を変更する
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System" /f /v "ConsentPromptBehaviorAdmin" /t reg_dword /d 0
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System" /f /v "PromptOnSecureDesktop" /t reg_dword /d 0


rem Adobe Reader 8の無人インストール
D:\AdbeRdr80_ja_JP.exe /sPB /rs /rps /msi"ALLUSERS=TRUE EULA_ACCEPT=YES SUPPRESS_APP_LAUNCH=YES"


rem UACの設定をデフォルトに戻す
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System" /f /v "ConsentPromptBehaviorAdmin" /t reg_dword /d 2
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System" /f /v "PromptOnSecureDesktop" /t reg_dword /d 1

■修正箇所
D:\AdbeRdr80_ja_JP.exe /sPB /rs /rps /msi"ALLUSERS=TRUE EULA_ACCEPT=YES SUPPRESS_APP_LAUNCH=YES"


Adobe Readerのインストールプログラムのパスなどを変更する場合は[ D:\AdbeRdr80_ja_JP.exe ]を変更する。
無人インストール用のオプションを変更する場合は[ /sPB ・・・]を変更する。
※ここでの設定はインストール状況の表示ウインドウは表示させる。再起動はしない。インストール後にAdobe Reader 8を起動しない。というようなもの。


3.[ ar8.bat ]など任意のファイル名で保存する。ただし拡張子をBATにすること。


4.手順3で作成したバッチファイルをマウスで右クリックし[管理者として実行]を選択する。
※バッチファイルを実行したときに表示されるコマンドプロンプトのウインドウ(黒い画面:デフォルト)はAdobe Reader 8のインストール後に自動で閉じるので×ボタンなどを押して閉じないこと。Adobe Reader 8のインストール中に閉じてしまうとUAC関係のレジストリ値を元に戻す処理ができません。


5.[このファイルを実行しますか?]と表示されるので[実行]を選択する。
※これを出さなくしたいが、できないようだ。

Windows XPAdobe Reader 8の無人インストール

Windows XPの場合はUACの制限がないので、無人インストール可能です。
以下のを[ファイル名を指定して実行]などから実行させればいい。

D:\AdbeRdr80_ja_JP.exe /sPB /rs /rps /msi"ALLUSERS=TRUE EULA_ACCEPT=YES SUPPRESS_APP_LAUNCH=YES"